児童文学から学べること
子供を優しくて思いやりがあって、みんなに好かれるような子供に育てたいと思いませんか?
児童文学はもちろん子供が読む本である。
しかし、児童文学は大人が学べることのほうが多いのではないだろうか。
自分が感情移入して楽しむことはもちろん、自分の子供にすすめたり、子供にすすめられたりしながら児童文学にふれていけば、学べることはたくさんある。
今回は主人公の境遇を描いた素敵で優しいストーリーの小公子について書いてみた。
小公子は小公女と同じ作者、バーネットの作品。
裕福とはいえない生活からとつぜん大金持ちの伯爵の後継ぎになる物語だ。
後継ぎに決まるまでに障害があったり、主人公の少年によって変わっていく老伯爵の感情など、読んでいくうちに幸せな気分になってくる。
川端康成訳で書かれた、優しくて流れるような文体は読む人をじゅうぶんにストーリーに引き込んでくれる。
主人公の小公子、見た目も性格もよく誰にでも好かれる。
物怖じすることもなく礼儀正しく、誰に対してもどういえば相手を傷つけないかを知っている。そんな少年だ。
時代背景はテレビもラジオもない昔の話しで、日本でいえば江戸時代後期から明治時代ごろのことだろう。
テレビもラジオもない時代の情報源といえば新聞か噂話ぐらいだったのではないだろうか。
今よりはずっと子どもが大人と話す機会は多かったはずである。まわりの大人が子供に与える影響はかなりのものだっただろう。
でもやはり母親の影響力は比べるものがないくらい大きいと思う。
性格や言葉づかいまで母親にそっくりな子供はよくみかける。
小公子に子供の育て方が書いてるわけではないが、育て方のヒントは得られると思う。
まず親が読んで子供にすすめるか、読み聞かせもいいと思う。
同じ本のことで話が弾むなんてステキだし、いいコミュニケーションになる。
そんなに長い話しでも難しいストーリーでもないので、わたしは読み始めたら一気読みしてしまった。
全ての人をホッコリさせてくれる必読本だ。